2012年09月24日

別離(わかれ)は突然に3


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沈痛な妻の電話の声に心臓が高鳴った。
「お腹を開けてみたら、子宮が膿んでいるって」
「膿んでるって!?この間行った時は胃炎だって言ったじゃないか」
「うん、その時の血液検査の数値は異常なかったって・・・」
「じゃぁ、1週間もしない内に、子宮が腐ったって言うのか!」
「兎に角、緊急で摘出手術をするんだって。それでね、イブも9歳と年だから
 もしかしたら手術に耐えられなくて心臓が止まる事も覚悟してだって・・・」

「ちょっと待って!言っている意味が判らない」
「だから、食べていなかったから体力が弱っているの・・・」
「ついこの間診て貰った時は、ただの胃炎だって言っただろ!」
「待って。私も納得できないけど、手術が始まるから」
私は、受話器を叩き付けるように乱暴に戻した。
ラジオのスイッチをオフにした。
ただただ五月蠅いだけだった。
仕事に向かったが、何をしているのか判らなかった。
血液が体の中を大きな音を立てて、激流の様に走っている。
何度も何度も深呼吸をするのだか、入った酸素が直ぐに無くなる感覚だ。

トゥルルルル。
電話が鳴った。
受話器を握りつぶす勢いで取った。
「・・・・・」
「どうした!?喋れよ!!」
「心臓が止まった・・・」

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posted by アズキパパ at 09:54| Comment(11) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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