2013年01月02日

別離(わかれ)は突然に・・・5


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あけましておめでとうございます。

イブが帰ってきた。
車の後部座席を折り畳んだ上に横たえている。
4肢をピンと伸ばしたまま動かない。
無言のまま運転席から降りた妻に掛ける言葉が見つからない。
言葉を交わす事も無く、二人で静かに車から降ろした。
毛布の上に寝せられたイブは、硬い硬い剥製のようだった。
二歳の娘は、私の腕にしがみついている。
「イブ動かないね。死んじゃったの?」
死という概念をどう持ち合わせていたのかは不明だが
震える声で聞いてきた。
「うん・・・死んじゃった」
力無くオウム返しをするしかなかった。
野球の練習から帰って来たばかりの息子は目に涙をいっぱいに溜めている。
「イブにもう会えないの?ねぇ、会えないの?」
「そうだね、残念だね。イブを埋めてあげる穴を掘るから手伝って」
ヒデヨシが死んだ時も息子と二人で穴を掘った。
ヒデヨシの時は小さな穴で良かったが、イブの穴は
大きく掘らなければならない。
「二人で穴を掘るから、蝋燭と線香を用意してきて」
「うん・・・」
後になって悔んだのだが、一人でイブの最後を看取る事になった妻に
ねぎらいの言葉を掛けるでもなく、事務的な言葉になってしまった。
良くなる事を信じて病院に連れて行ったのに、緊急手術、死という場面に
一人で立ち会う事になってしまった事はどんなに心細かっただろう。

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posted by アズキパパ at 10:13| Comment(6) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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