2015年01月29日

星野富弘さんに会えた


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 特急と各駅電車を乗り継いで星野さんの住む
東村にたどり着いた。
厚木からだと結構な道程だった。
村の駅に降り立ったが、さて、星野さんの家は何処だろうか。
オーバーウォールに下駄を履いて、番傘を持ったヘンチクリンな
若者が村の中を右往左往する。
星野さんは有名人だろうから、出会った方に聞けば判るだろうと
歩き回った。
しかし、誰にも出会わない。
民家の表札を見ても「星野」姓は見当たらない。
2時間位、徘徊してみたものの結果が得られない。
しかたなく駅に戻った。
駅前に公衆電話のボックスがある。
電話帳で星野さんの名前を探すと「星野富弘」があった。
ダイヤルを回すと若い女性の声がした。
星野さんの奥さんだ。
『済みません。星野さんの絵に感激して会いにきました。
2時間位探してみましたが見つける事が出来ません。
駅からだとどう行けば良いでしょうか』
『そこに居て下さい。迎えに行きますから』

 数分後、車を運転した女性が運転席の窓を開けて笑っている。
『こんにちは。星野です』
黒縁の眼鏡を掛けた、色の白い聡明な感じの方だった。
車の後部座席に乗せて貰い、10分位で星野家に着いた。
玄関の横は大きな庭になっていて、色とりどりの花が咲いていた。
『お邪魔します』と玄関に入ると
『ようこそいらっしゃいました』と
お母さんが正座をして丁寧な挨拶をしてくれた。
奥さんの招きで、星野さんの部屋に案内をされた。
部屋に入ると、星野さんはベッドで横になっている。
『こんにちは』
『やぁ、いらっしゃい』
星野さんは奥さんのサポートで絵を描いていた最中だったらしく
絵筆がテーブルの上に置かれている。
私は、星野さんの詩画集や著書の感想や
心を打たれた事柄を話しまくり、星野さんは
優しい笑みを湛えて聞いている。
そうしていると、奥さんがお皿を抱えてやってきた。
『お昼にしましょ』
ナポリタンを作ったようだ。
私の分も作ってくれたので、恐縮しながらご馳走になった。
食べ終わったら星野さんが
『散歩に行こうよ』
と言ってくれたので『はい、是非』と答えた。
星野さんは首から下の機能を失ってしまったけど
電動車いすのレバーを顎で操作して見事に動き回って見せた。
『ほら』と言って、ターンも見せてくれた。
田んぼ道の縁には様々な花が咲いており、
これも星野さんが描く絵の題材となるらしい。
『自然には敵わないよねぇ』
ぽつりと言った言葉が心に響いた。
自分も駆け出しながら色を使って仕事をしている。
花の絵を依頼されることもあるが、自然の色には及ばない。
『敵いませんね』
こう答えるしかなかった。
部屋に戻った後でもいろいろな話をしてくれた。
奥さんはニコニコしながら聞いているだけだったが
その笑顔は愛情に溢れていて、心地よい時間だけが
過ぎていった。
2時間ほどの時間を共にして、奥さんの車に乗せられて
駅へと向かった。
『まだまだ、頑張れる』
星野さん.jpg


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posted by アズキパパ at 11:22| Comment(4) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月27日

星野富弘さんに会いに


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 星野さんは鉄棒からの落下事故で頚椎骨折という大怪我を負い
脊髄損傷により、首から下が動かなくなってしまった。
著書『愛、深き淵より』によれば、星野さんは
絶望から、口に絵筆を咥えて花の絵を描くことによって
生きる喜びを得ることが出来たとある。
個展もあちこちで開かれ、多くの人々が感動をした。
絵を見て感激した女性がお嫁さんになりたいと
群馬の東村にやってきた。
「君を抱きしめることもできない」
しかし、この女性は大きなご飯茶碗を持ってお嫁さんにきた。
 「どうしても星野さんに会いたい」
私の思いは募るばかりであった。
よし、徹夜をしてでも時間を作ろう。
納期の近いものは徹夜で仕上げ、納期を延ばせるものは
最大まで延ばして2日の休みを作った。
星野さんに会える。
今考えると大変失礼な話だが、アポ無しで群馬に出掛けた。
若さとは迷惑である。


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posted by アズキパパ at 11:33| Comment(2) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月23日

星野さんに会いたい


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『詩とメルヘン』はどちらかというと
女性向けの雑誌だった。
アンパンマンがブレイクする前の
シビアな物語が描かれている。
高校生の頃、友人とふざけあって
わざとメルヘンチックな詩を作っては
馬鹿笑いをしていたことを思い出し
本屋の入り口付近に並べてあった
『詩とメルヘン』を手にとってみた。
パラパラとめくると、水彩画の花の絵が
目に留まった。
花の絵に詩が添えられている。
星野富弘さんが口に筆を咥えて
描いたのだそうだ。
その時に心を引かれた絵は覚えてはいないが
すいせんの花の絵にはこんな言葉が添えられている。
『幸せという花があるとすれば その花の
蕾のようなものだろうか 辛いという字がある
もう少しで幸せになれそうな字である』

 星野さんは中学の先生をし始めの頃に
体育の授業で鉄棒の模範演技をした際に
転落をしてしまい、首から下の機能を
失ってしまった。
絶望の淵から口に筆を咥えて絵を描くことに
生を見つけて、多くの作品を描きつづけている。
口で描いた絵だから打たれたのか・・・
美しい色彩の絵と言葉に打たれたのか・・・
とにかく、この人に会いたいと思った。
星野さんは群馬県の東村に住んでいた。
仕事は馬鹿みたいに入ってくる。
入社半年でひとつのブースを任されて
デザインの打ち合わせ、材料の注文
施工、請求書までをやらなくてはならなくなっていた。
連日深夜までの残業、日曜日も休めない。
どうやって星野さんに会いに行けるだろうか。

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posted by アズキパパ at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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