2015年04月23日

親父(オヤジ)3


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 シベリア抑留という過酷な捕虜生活から開放されて
故郷に無事帰還は果たしたが、厳しい現実が待っていた。
召集前に貯めたお金は、貨幣価値が変わってしまい用を成さない。
軍人恩給は捕虜期間が軍人とカウントされないので
受けられる期間に満たない。
身に付けた木工技術の需要が無い。
やむを得ず、桶屋に弟子入りをした。
持ち前の器用さで短期間で桶を作れるようになった。
でも、喰えない。
満たされない。
今度は、和菓子職人になろうと和菓子屋に勤めた。
ここでも、饅頭や大福を作る技は直ぐに身に付いた。
しかし、喰えない、満たされない。

 この頃、世の中は空襲で焼かれた家屋の復旧で
住宅建設用の木材需要が高まっていた。
森林面積の広い五城目町では製材工場がいくつも出来ていた。
職人の弟子としては早くに技術を身に付けてはいたが、
所詮は弟子である。
大した給料は払わないのだ。
青春を戦争に奪われた時は帰ってこない。
4人兄弟の4番目は、のんびりしていられないのであった。
よし、製材所で働こう。

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posted by アズキパパ at 16:08| Comment(3) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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